「偲ぶ会の案内状が届いたけれど、そもそも”偲ぶ”とはどういう意味?」 「家族葬を終えたあと、偲ぶ会を開くべきか迷っている」
このページでは、「偲ぶ」という言葉の意味から、偲ぶ会の定義・開催形態・お別れの会や葬儀との違いまでをわかりやすく整理しています。費用・服装・挨拶など各テーマの詳細は、それぞれの専門記事でさらに深く解説していますので、あわせてご覧ください。
「偲ぶ(しのぶ)」とは、過ぎ去った物事や遠く離れた人のことを懐かしく思い出すことです。
『広辞苑』では「過ぎ去ったことや遠く離れている人・所などを、なつかしい気持ちで思い出す」と定義されています。古語では「しぬぶ」という形で『万葉集』にも登場し、日本語に古くから根づいた言葉です。
つまり「故人を偲ぶ」とは、亡くなった方の人柄・足跡・思い出を、懐かしさとともに振り返る行為を意味します。
この「偲ぶ」という気持ちを、故人と縁のあった方々が集まって共有する場が「偲ぶ会」です。

偲ぶ会とは、葬儀(通夜・告別式)とは別の機会に、故人と縁のあった友人・知人・関係者が集まり、故人の人柄や思い出を語り合う送別の場です。
宗教儀式である葬儀と異なり、偲ぶ会には決まった形式がありません。ホテルやレストランを会場に、献花・スライドショー上映・歓談(会食)を中心に構成されるのが一般的です。
偲ぶ会の主な目的は、次の3つです。
家族葬で見送った場合、友人・知人にはお別れの機会がありません。偲ぶ会は、その「気持ちの整理の場」を提供します。
思い出やエピソードを語り合うことで、遺族にとっても新たな発見や癒しになります。
葬儀に参列できなかった方が、改めて遺族にお悔やみを伝えることができます。
この3つは混同されがちですが、一般的には以下のように区別されています。
| お別れの会 | 偲ぶ会 | 社葬 | |
|---|---|---|---|
| 開催時期 | 没後〜四十九日前後 | 四十九日以降(一周忌・三回忌なども) | 没後数週間〜数ヶ月 |
| 主催者 | 遺族・友人が中心 | 遺族・友人・発起人 | 法人・団体 |
| 規模 | 数十〜200名程度 | 小規模〜大規模まで様々 | 数百名規模が多い |
| 特徴 | 葬儀後の比較的早い段階で開催 | 開催時期を問わない自由度が高い | 故人の功績を称え、組織として弔う |
なお、四十九日を境に名称が変わるのは、四十九日法要の後に納骨を行うケースが多いためです。それ以降は「お別れの会」ではなく「偲ぶ会」と呼ぶのが自然とされています。
ただし厳密なルールがあるわけではなく、実際には四十九日前でも「偲ぶ会」と称するケースもあります。
→ 詳しくは:お別れの会と偲ぶ会の違いはなんですか?(FAQ)

偲ぶ会は、葬儀のスタイルや遺族の状況によって、大きく3つの形態に分かれます。
もっとも多いパターンです。葬儀は身内だけで済ませ、落ち着いてから友人・知人を案内して偲ぶ会を行います。
通夜・告別式を行わず火葬のみを済ませたあと、改めて偲ぶ会を開く形です。
法要と偲ぶ会を同日に行うケースです。午前に法要(読経)、午後に偲ぶ会(ホテルなどに移動)という流れが一般的です。
→ 詳しくは:お別れの会・偲ぶ会の流れ
→ 法要との関係:法要と法事、一回忌と一周忌、享年とは
偲ぶ会を理解するうえで、葬儀にあって偲ぶ会にないものを押さえておくと明確です。
| 葬儀(通夜・告別式) | 偲ぶ会 | |
|---|---|---|
| ご遺体 | あり | なし |
| 読経(僧侶) | あり | なし(宗教色なし) |
| 焼香 | あり | なし(献花が一般的) |
| 遺骨・位牌 | ─ | 安置する場合もある(任意) |
| 会場 | 斎場・葬儀会館 | ホテル・宴会場・レストラン |
| 服装 | 喪服 | 平服(案内状に従う) |
| 雰囲気 | 厳粛 | 和やか(故人の思い出を語り合う) |
つまり、偲ぶ会は「宗教儀式」ではなく「故人との関係を社会的に再確認する場」です。だからこそ、故人の好きだった音楽を流したり、思い出の映像を上映したり、エピソードを語り合う時間を中心に据えることができます。
→ 献花の作法について:献花(けんか)とは
偲ぶ会の需要が拡大している主な要因は、家族葬の急増です。
鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査」(2024年)によると、家族葬の割合は約50%に達しています。家族葬はご遺族の負担を抑えられる一方、友人・知人にお別れの機会が提供されません。
後から訃報を知った方が自宅に弔問に訪れ、ご遺族がその都度対応に追われるケースも少なくありません。偲ぶ会は、この「弔いの未完了感」を解消し、友人・知人が気持ちの整理をつける場として、社会的に定着しつつあります。
お別れの会・偲ぶ会は、もはや著名人や企業経営者だけのものではなく、一般のご家庭でも広がっています。
→ 費用の詳細:お別れの会・偲ぶ会の費用・服装・準備など全知識まとめ
→ 会場選び:会場一覧

偲ぶ会の準備に必要な各テーマを、専門記事で詳しく解説しています。
| テーマ | 記事リンク |
|---|---|
| 費用・服装・準備の総合ガイド | 全知識まとめ |
| 主催者の挨拶・原稿の作り方 | 主催者の挨拶・原稿を作成する |
| 主催者側の服装 | 主催者側の服装ガイド |
| 会費制と香典の考え方 | 会費制の場合、ご香典は必要か? |
| お礼状の文例 | 偲ぶ会の数日後に送るお礼状 |
| 返礼品の選び方 | 家族葬とお別れの会偲ぶ会⑫返礼品 |
| 演出プランと費用 | 演出プランと費用 |
| 会場の探し方 | 会場一覧 |
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|---|---|
| 服装(平服とは?) | 「平服でお越しください」とは? |
| 参会者側の服装 | 参会者側の服装ガイド |
| 香典・会費のマナー | マナー・香典(FAQ) |
| 献花の作法 | 献花(けんか)とは |
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|---|---|
| 感謝の会(サンクスパーティー) | 感謝の会とは |
| 開催事例 | 開催事例一覧 |
| よくあるご質問 | FAQ一覧 |
葬儀は宗教儀式で、読経・焼香・ご遺体があり、喪服着用が基本です。一方、偲ぶ会は宗教色のない自由形式で、献花・スライドショー・歓談が中心で、平服で行います。会場も葬儀会館ではなくホテル・レストランが一般的です。
内容は同じですが、開催時期で呼び分けます。四十九日までに開催する場合を「お別れの会」、それ以降を「偲ぶ会」と称するのが自然です。ただし厳密な決まりはなく、四十九日前でも「偲ぶ会」と呼ぶケースもあります。
家族葬・直葬の後、家族や関係者が落ち着いたタイミングで開催します。逝去後1ヶ月〜1年以内が一般的で、四十九日や一周忌・三回忌の節目に合わせるケースもあります。厳密な決まりはありません。
小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー
家族葬後の「お別れの会」「偲ぶ会」専門のエンディングプランナー。
これまで多数の開催相談・実務サポートに携わり、ホテル開催・レストラン開催・社葬形式まで幅広い事例を経験。
「葬儀の延長ではなく、人生の締めくくりの場を設計する」を理念に、
費用相場・服装マナー・進行設計など、実務に基づく具体的な判断基準を発信している。
▶ 会社概要・詳細プロフィール
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弊社の実績豊富なフェアウェルプランナーが親切丁寧にお応えいたします。
費用の概算、おすすめの会場、開催の時期、プログラム、お別れの会・偲ぶ会・社葬の違い…など