エンディングプランナー・小池 中(あたる)です。
家族葬の増加とともに、「後日、改めてお別れの場を設けたい」という声が急速に増えています。ところが、初めてお別れの会を主催しようとすると、多くの方が最初にぶつかる壁が「費用がいくらかかるのか」です。インターネットで調べても「規模によって異なります」という曖昧な答えしか出てこないことに、焦りを感じた経験はないでしょうか。
この記事では、エンディングプランナーとして数多くのお別れの会・偲ぶ会の準備を手がけてきた経験をもとに、費用相場を具体的な数字で提示し、会費制の仕組みと主催者の持ち出しを最小化する方法を解説します。
費用は「規模によって違う」という答えで片付けることはしません。具体的な数字と根拠をもとに、あなたが今抱えている予算の疑問に直接答えます。
目次
お別れの会の費用は、参会者数と会場の種類によって大きく異なりますが、個人・遺族が主催する場合と法人・企業が主催する場合共、大きな差は有りません。なお、分かり易い目安は次の通りです。
参会者50名、有名ホテル(格は松竹梅の「竹」クラス)の場合、参会者一名あたり2万円~、合計100万円~が最近の実態に即した目安です。ただしこの数字は総費用であり、後述する会費制を活用することで主催者の実質的な持ち出しを大幅に圧縮できます。
なお、参会者50名規模の場合、その内訳は次の通りです。
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項目 |
費用の目安 |
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会場費(ホテル宴会場・平日) |
50万円 |
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飲食費(立食パーティー形式) |
1万円〜/人 |
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映像・スライドショー制作 |
10万円 |
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案内状・印刷・発送 |
5万円 |
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献花・装花 |
50〜万円 |
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合計(50名規模の目安) |
200万円前後 |
費用中、大きく占めるのは飲食代です。出席者数が1名増えれば、飲食費だけで1万円増えます。だからこそ、出欠確認を徹底して人数を正確に把握することが、コスト管理の最大の鍵になります。
なお、費用の見積もりは「最小規模で試算してから追加する」より「標準規模で試算してから削る」ほうが現実に近い数字になります。小さく見積もりすぎた結果、当日に慌てて追加発注するほうが単価が上がるケースもあります。
企業が主催するお別れの会は、取引先・社員・業界関係者など幅広い関係者を招くため、出席者が100名を超えることも珍しくありません。
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出席者数 |
概算総費用 |
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50〜100名 |
100〜200万円 |
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100〜200名 |
200〜400万円 |
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200名以上 |
400万円〜 |
法人主催の場合、費用はすべて主催者企業が負担します。但し、会費制を採用する場合も有ります。
お別れの会の費用は「会場の種類」「出席者数」「演出の充実度」という3要素で決まります。このうち、最もコントロールしやすいのが会場選びです。同じホテルでも、平日昼間の宴会場は週末夜と比べて会場費が20〜40%程度安くなるケースがあります。お別れの会の参会者は退職後の方や高齢の方も多く、「平日昼間のほうが足元が安全で助かる」と喜ばれることが多い。これはプランナーとして多くの現場で繰り返し確認してきた事実です。

会費制を採用すると、総費用から会費収入を差し引いた金額が主催者の実質的な持ち出しになります。会費の相場は1人あたり5,000円〜2万円が一般的であり、30名が1万円の会費を持参した場合、30万円の収入となります。総費用が40万円であれば、主催者の持ち出しは10万円です。
「会費をいただくのは申し訳ない」という感覚を持つ方は多いですが、これは誤解です。家族葬が主流になった現代では、参会者の多くが葬儀で香典を渡す機会を逃しています。そのため、お別れの会での会費は「香典の代わり」として参会者にも受け入れられており、「故人や遺族に気持ちを届ける場を設けてくれた」と感謝されることのほうが多いのが実態です。
費用の不安を抱えたまま開催規模を縮小するより、会費制で適切な規模を実現するほうが、故人を和やかに送り出すことに直結します。
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参会者との関係性 |
会費の目安 |
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職場の同僚・知人 |
5,000〜1万円 |
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友人・学生時代の仲間 |
1万〜1万5,000円 |
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取引先・ビジネス関係者 |
1万〜2万円 |
飲食の単価(1万円/人)を目安に、プラス5,000円程度が主催者の実費補填分として機能するよう設定するのが、費用バランスの基本的な考え方です。
会費は受付で現金を封筒に入れて渡すのが一般的です。封筒は白無地のものが適切で、表書きは「会費」とだけ書けば十分です。香典袋のような水引は不要で、熨斗(のし)も必要ありません。なお、香典とは異なり、会費は新札でも旧札でも問題ありません。コンビニで販売している白無地の封筒で十分対応できます。

費用を適切にコントロールするには、各費目の特性を理解することが先決です。
費用差が最も大きいのが会場選びです。ホテルの宴会場を例にとると、利用時間帯による費用感の差は無視できません。
公共の多目的ホールや区民センターは10万円程度で借りられますが、机・椅子の設営から原状回復まですべて主催者が担う必要があります。設営の人手と労力を金銭換算すると、ホテルとのコスト差は縮まることが多く、単純に「安い選択肢」とは言い切れません。
お別れの会では、葬儀における「通夜振る舞い」と同様に飲食でのおもてなしが一般的です。なお、立食・ブッフェスタイルの単価目安は次の通りです。
飲食費は「単価×出席者数」で総額が決まるため、出欠確認を徹底することが費用管理の最重要ポイントです。見込みで多めに準備すると、その分がそのままコストになります。
現在、お別れの会を開催した主催者の8〜9割が映像演出(写真のスライドショー)を採用しています。費用相場は次の通りです。
写真スライドショー(再生約8分):18万円(写真50枚まで・テロップ・BGM・修正複数回)
写真スライドショー(再生約15分):25万円(写真100枚まで・テロップ・BGM・修正複数回)
スライドショーは単なる演出ではありません。故人の足せきを映像として残し、ご家族にとって生涯の記録になります。家族の場合は子孫のため、法人の場合は将来の社員のためにもなる——費用を削る箇所はほかにあっても、この演出だけは残すことを強くおすすめします。写真の選定と並び替えにプロが関わることで、参会者が会の途中で自然と涙をぬぐう場面が生まれます。この感動は、主催者と参会者が「一緒に気持ちの整理をした」という共有体験になります。
中高年の参会者が多い場合は、メールよりも紙の案内状のほうが確実に届き、丁寧さも伝わります。発送のタイミングは会開催日の3~8週間前が目安です。

繰り返しになりますが、平日昼間のホテル宴会場は会場費が大幅に下がります。参会者構成に定年退職後の方が多い場合は特に有効で、「平日でも参加できる」「昼間のほうが移動が楽」と好評を得ることが多いのが現場での実感です。この一点だけで会場費を20%前後削減できるケースもあります。
飲食費・献花数・会場レイアウトはすべて参加人数をベースに積み上がります。案内状に返信期限を明記し、出欠ハガキまたはWEB返信フォームを活用することで、コスト予測の精度が格段に向上します。「来られなかった分の飲食が余った」という事態が最も無駄なコストにつながります。
予算の壁にぶつかったとき、最も効果的な対処法は「プロに複数案を出してもらうこと」です。ホテルのグレードを1段階変えるだけで総費用が数十万円~数百万円変わることは珍しくありません。
ネクストページでは、ご予算をお伝えいただければ最短24時間以内に複数会場の開催プランをご提案します。「この会場しかない」「この規模でしかできない」と思い込んでいた選択肢が、実は多様にある——そのことに気づいていただける機会を多く経験してきました。
お別れの会の費用は、個人主催・法人主催共、2万円~×参会者数、が目安ですが、会費制の活用・会場時間帯の選択・出欠管理の徹底という3点を組み合わせることで、主催者の実質的な負担を大幅に下げられます。
費用面に不安を感じているなら、まずプロへの相談を強くおすすめします。ネクストページでは「最短24時間以内の回答」「予算内での複数提案」をお約束しています。費用の心配は、相談することで初めて具体的な選択肢が見えてきます。
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▶ お別れの会・偲ぶ会の費用・服装・準備など全知識まとめはこちら

Q. お別れの会の費用は法人の経費として処理できますか?
法人が主催する場合、社会通念上相当と認められる範囲の費用は福利厚生費などとして損金算入できます。ただし個人(遺族)が主催する場合は経費処理の対象外です。法人の場合、詳細な税務処理については担当の税理士にご相談ください。
Q. 会費と香典の両方を受け取ってよいですか?
一般的には「どちらか一方」とするのがマナーです。案内状に「香典は拝辞申し上げます」と明記したうえで会費制にするか、香典のみ受け付けるか、いずれかに統一しておくことが重要です。両方受け取るケースはトラブルのもとになりやすいため、避けることをおすすめします。
Q. 会費を封筒なしで渡してもよいですか?
避けたほうが無難です。白無地の封筒に「会費」と表書きして受付でお渡しください。金額の目安は5,000〜2万円で、新札・旧札どちらでも問題ありません。水引や熨斗は不要です。
Q. 出席者数が予定より大幅に増えた場合はどうすればよいですか?
飲食・献花の追加発注が可能かどうか、会場・ケータリング業者と事前に確認しておくことが重要です。プロに依頼している場合、こうした突発対応も代行してもらえることがほとんどです。当日の混乱を防ぐためにも、事前の出欠確認と人数の余裕確保が最大の備えになります。
Q. 費用を抑えるために自宅での開催は現実的ですか?
少人数(10名以下)であれば選択肢になりますが、料理の準備・片付け・空間演出などの負担がすべて主催者にのしかかります。故人を偲ぶことに集中するためにも、会場を借りてプロに任せることが、心身への負担を大幅に軽減する現実的な方法といえます。
小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー
家族葬後の「お別れの会」「偲ぶ会」専門のエンディングプランナー。
これまで多数の開催相談・実務サポートに携わり、ホテル開催・レストラン開催・社葬形式まで幅広い事例を経験。
「葬儀の延長ではなく、人生の締めくくりの場を設計する」を理念に、
費用相場・服装マナー・進行設計など、実務に基づく具体的な判断基準を発信している。
▶ 会社概要・詳細プロフィール
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弊社の実績豊富なフェアウェルプランナーが親切丁寧にお応えいたします。
費用の概算、おすすめの会場、開催の時期、プログラム、お別れの会・偲ぶ会・社葬の違い…など